膠原病性難治性潰瘍の患者様へ向けた足のリハビリテーション、セルフエクササイズ
さまざまな足の痛みと向き合う〜膠原病性難治性潰瘍の患者様へ向けた足のリハビリテーション、セルフエクササイズ
治りにくい傷があると長期にわたり傷の痛みに悩まされます。1日も早く傷が治るようにみなんさん自身が傷の治療に効果があるフットケアを実践しましょう。そうすることで傷の治癒が早まり、痛み軽減に繋がります。フットケアの詳細については、 「膠原病性難治性潰瘍の患者様へ向けた日常のフットケア」をご覧ください。
また、傷の治りに影響する血流促進やむくみの軽減には、足のリハビリが重要です。
日常生活に以下のような運動を取り入れてみてください。
ウォーキング
歩行することは全身運動ですが、足にとってはとても重要なリハビリです。足の傷が痛いと歩くことが億劫になり安静にしてしまいがちですが、筋力を低下させないためにもウォーキングは重要です。ただし、足の傷の状態によっては歩行を制限される場合もありますので、主治医と相談の上で実践してください。
ウォーキングする際には、特にできるだけ歩幅を大きくすることでふくらはぎの筋肉が収縮するため、筋力増強、むくみの軽減、足の血流促進に効果的です。無理に長距離を歩こうとせず、無理のない範囲で、可能な距離を歩いてみましょう。
歩幅をできるだけ大きく
足部ストレッチ
椅子に座って行える効果的なリハビリをいくつか紹介します。足の筋力強化になるため、歩く時の足のバランスが良くなります。
・足首関節運動:
足首を頭の方に反らす、つま先の方に伸ばすという動きを5秒ごとに繰り返します。
ふくらはぎの筋肉が収縮します。
・タオルギャザー運動:
椅子に座った足元の床に広げたタオルを足のゆびで掴み、ゆびの力だけで手繰り寄せていきます。
足の筋力強化になります。
・ゆびのジャンケン:
足のゆびでグー・チョキ・パーを繰り返します。
足のゆびの力が強くなります。
足の指先を意識しましょう
橘 優子 先生プロファイル
■著者 橘 優子 先生
■略歴
2007年 順天堂大学医学部附属順天堂医院入職
2008年 日本糖尿病療養指導士取得
2011年 糖尿尿病看護認定看護師取得
2018年 フットケア指導士取得
2019年 足の疾患センター開設にともないフットケア外来開設
2020年 足の疾患センター副センター長就任
リンパ浮腫セラピスト取得
弾性ストッキング・圧迫療法コンダクター取得
フットケア・足病学会認定士取得
現在に至る
■所属学会
日本フットケア・足病医学会(評議員)
日本糖尿病教育・看護学会
日本静脈学会
国際リンパ浮腫フレームワーク・ジャパン研究協議会
日本先進糖尿病治療・1型糖尿病治療研究会