アカハライモリのイモじろう
こんにちは。
ぼくはアカハライモリの「イモじろう」といいます。
きみたちのあそびなれた公園や近所の川など、ぼくらにとってはちょっと生活しづらくてね。
都市開発(としかいはつ)がすすんで、みんなの生活はすばらしくなったけど、ぼくたちの生活は、そうでもないよ。
今、ぼくたちはかぎられた地域環境(ちいきかんきょう)の中でひっそりとくらしているんだ。
おっと、まちがえないでね。
ぼくらは、カエルやトカゲ、おうちにひそんでいるヤモリとはべつの生き物だよ。
あまり見かけないでしょ?
ぼくらは日本の固有種(こゆうしゅ)といって、その地域にしか生息していない生き物として、長い間、この土地で生活をしてきたけど、ちょっと生活しづらくなってしまってね、
2006年には環境省(かんきょうしょう)レッドリスト(準絶滅危惧種じゅんぜつめつきぐしゅ)に指定されたんだよ。
ぼくの大きさは全長10センチほど、まえ足は4本、うしろ足は5本、そして長いしっぽをもってるよ。
見た目はじみだけど、じまんのおなかは赤く点々もよう。
だから「アカハラ」って名前がつきました。
もうひとつ、じまんしたいことがあるんだ。
それは、ぼくらが「再生(さいせい)のチャンピオン」って事!
どういう事かって?
ぼくらは手足やしっぽ、目、臓器(ぞうき)、骨にいたるまで、傷(きず)をおっても、なんどでも、もとどおりに再生(さいせい)することができるんだ。
どう?
すごいでしょう!
あっ、トカゲの自切(じせつ)とにてるけど、ちがうよ。
ぼくらは骨まで再生(さいせい)できるんだ。
人は、手や足をけがや事故(じこ)など失ってしまったら、ぼくらイモリのように再び再生をしない。
だからぼくたちイモリの再生のメカニズムが研究(けんきゅう)によってあきらかにされて、しょうらい医療分野(いりょうぶんや)で応用(おうよう)されたらいいのになっておもうんだ。
いいアイデアでしょ?
おっと、そろそろごはんの時間だ。
今日のごはんは、何にしよう?
こおろぎやちょうちょ、いないかな?
いもむしやイトミミズなんてさいこうのごちそうだ。
さて、次回は、ぼくらの生活について。
もう少し詳しくおはなしをするね。