MRIによる研究最前線(著者:東海大学情報理工学部情報科学科 黒田 輝教授)
MRIによる研究最前線
磁気共鳴画像化法(Magnetic Resonance Imaging, MRI)に基づく
体内の熱・物質輸送の非侵襲可視化に関する研究最前線
東海大学情報理工学部情報科学科 黒田 輝 教授 |
当該研究室では、現在、大学院生などの学生達とともに日々、磁気共鳴画像化法(Magnetic Resonance Imaging, MRI)に基づく体内の熱・物質輸送の非侵襲可視化に関する研究を行なっています。
ヒトをはじめとした生物にとって温度は最も重要な環境因子の一つですが、体内温度の空間分布や時間変化の詳細はまだ分かっていません。
また血液、リンパ液、脳脊髄液のような体液は体内を絶えず動き、様々な物質輸送、熱交換などを担っています。
中でも脳脊髄液は動きや循環経路において未だ不明なことが多く、その解明は神経科学や臨床医学上の重要課題となっています。
このような背景下、当研究室では水素原子核の磁気共鳴周波数や緩和時間の温度依存性を利用した体内温度分布の可視化、複素磁気共鳴信号の位相の速度依存性を使った脳脊髄液の動態計測の研究を東海大学医学部と共同研究にて行なっています。
さらにがんの温熱治療装置の加温特性解析ならびに体内に医療機器を植込まれた患者さんのMRI検査安全性試験にも取り組んでいます。
詳しくは学内HP、以下ご覧ください。
URL: http://www.u-tokai.ac.jp/staff/detail/MDEwMDA3/MTM4NTc3.html