東洋医学(鍼灸治療)からアプローチをした血行改善について
東洋医学(鍼灸治療)からアプローチをした血行改善について
院長 渡部 彰朗
横浜せや鍼灸整骨院
令和に入り長引くコロナ禍そしてストレスや生活の乱れなどにより心身に様々な影響を及ぼし通院される患者様が増えています。当院に来院される患者様も日々増加傾向です。
肌状態の改善にはスキンケアをはじめとした局所的な介入だけではなく、原因となる精神的ストレスなどの軽減を含めた心身の健康の改善が重要であるとされています。東洋医学の診察においても、顔や表情は全身症状及び精神状態を反映するとされ、いわゆる「未病」状態を把握する上で重要な情報源となっています。
近年、全身の健康増進を得ようとする鍼灸治療が注目され、当院でも鍼治療や美容鍼の施術を行っており、日々患者様の身体の悩みや痛みに積極的に向き合っています。
今回は、この東洋医学(鍼灸治療)からアプローチをした血行改善についてお伝えしたいと思います。
◆最新の鍼灸治療〜東洋医学(鍼灸治療)における美容鍼
皆さん、年齢を重ねると気になってくるのが肌の衰えです。どんなにメイクやファッションに気を使っても、たるみやシワのある肌だと、実年齢より老けて見られがちです。
特段美容鍼は、化粧品やエステのように、肌の表面からアプローチするのではなく、細胞や組織、血管や神経を刺激して体の内側に働きかける美容法です。肌だけでなく、胃腸の改善、肩こり、足のむくみなど、身体全体のバランスを調整しながら、肌本来が持つ回復機能を活性化させ、アンチエイジングへと導いていきます。
この治療の特徴は、「血行改善」ですが、血流が改善すると、皮膚の新陳代謝や皮脂の分泌によるバリア機能が高まり、肌の色調、つや、水分保持機能などが改善し、顔色、むくみ、乾燥肌、しわ、シミなどの改善が期待されます。
しかし一体どんなしくみで「血行不良」が起こるのでしょうか。
今回は、鍼灸治療(美容鍼)にクローズアップし、そのメカニズムについて考えてみましょう。
血流不良が進んでくると赤みが減少し、顔色が悪くなります。眼の下は皮膚が薄く多くの毛細血管が走っているので、血行不良により毛細血管が青くなり、クマとなって現れます。また、血管から滲み出た水分の回収がスムーズに行われなくなり、細胞間に水分がたまり、むくみやすくなります。さらに、肌がくすみ透明感が減少、皮膚のバリア機能が低下し乾燥肌に、メラニン量の増加と色素が沈着することによりシミが起こりやすくなります。
◆美容鍼の効果
まず、鍼で皮膚を刺激することにより繊維芽細胞が活性化します。それは皮膚に小さな傷をつけることにより人が本来持っている修復機能(自然治癒力)を高めることによって肌の再生を促します。また、真皮層に(真皮層にヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチンが70%~80%存在)直接アプローチすることで効果が出やすくなります。
◆新陳代謝
ターンオーバーとは一定のサイクル(平均28日周期)で生まれ変わる肌の代謝の仕組みをいいます。
表皮の一番奥にある基底層から新しい皮膚細胞が生成され、それが上部へと押し上げられて、肌の表面に出てきます。やがて、それが垢や古い角質として剥がれ落ちて新しい細胞と入れ替わっていきます。
右図:肌断面図参照
◆血流促進
クマ(特に青いクマ)は鍼で血流を促進することで改善しやすくなります。クマだけではなく顔全体の血色も良くなります。浮腫は余分な水分を流すことで改善しやすくなります。
◆乾燥肌の改善
皮脂の分泌を正常に戻す働きがあります。
真皮層にあるヒアルロン酸に直接刺激を与えることで肌の水分量がアップし、改善を促していきます。
◆リフトアップ(たるみの改善)
顔の肌は真皮が脂肪をつかんでいる為、真皮層が衰えると脂肪をつかんでいられなくなるので肌がたるんできます。
真皮層(コラーゲン、エラスチン)に刺激を与え血流・代謝をよくすることによって真皮が肌の脂肪をつかんでくれるようになるので効果を得られます。
◆ニキビの改善
白・黒・赤ニキビに効果あり 乾燥肌の改善、血流の促進、ターンオーバーの改善により自然治癒力を高めます。
◆副作用がない
薬には副作用がありますが、鍼治療には副作用がないと言われます。
さて、今回は美容鍼にクローズアップしておりますが、補足まで、従前の鍼治療について少しご説明いたしましょう。
鍼灸治療というと腰回りなどの痛み軽減などが一般的だと思われがちですが、下肢の血行促進やむくみの改善などの効果も確認されています。
◆下肢虚血の患者さんに対する鍼灸治療の有用性について
閉塞性動脈硬化症(注1)に対する鍼治療では症状の軽い患者さん(Ⅰ・Ⅱ度)(注2)と症状の重い患者さん(Ⅲ・Ⅳ度)(注2)では、反応は異なりますが,軽度の患者さん層では皮膚温は有意に上昇し,血行が良くなったことが確認されています。また,鍼治療前後のサーモグラムにおいて著明な皮膚温上昇が患側肢足部に認められ、下肢痛及び冷え症状が有意に軽減し,間欠跛行距離が有意に延長したことも報告されています。一つは血管拡張による循環改善であり,もう一つは血管が新生され,側副血行路が形成されたことが考えられます。
しかし、Ⅲ度以上の比較的症状が重い患者さん層に対しては限界があることが示されています。
注1)
閉塞性動脈硬化症について
足の動脈硬化が進み、血管が細くなったり(狭窄)、詰まったりして(閉塞)血流不足になる循環器領域の病気です。初期の症状では、足の冷感やしびれたり、間歇性跛行(かんけつせいはこう)といって歩くとふくらはぎなどの筋肉が痛くなるなどの症状が出てきます。一休みすると歩けるようになります。さらに症状が重くなると血流がほどんどなくなり、足の傷などがきっかけになりじゅくじゅくとした傷の治りが悪くなり、壊死(えし)にいたり、時には切断しなければならなくなることもあります。
注2)
閉塞性動脈硬化症の症状
進行性の病気であり、糖尿病や高脂血症、腎機能障害により罹患率が高くなることが多く、症状の進行は、「Fontaine(フォンテイン)分類」といわれる4段階に分けられます。
以上、鍼灸治療に関する概要をご説明させていただきましたが、
治療や診療に関することについてはぜひ当院へお問い合わせください。
お問い合わせ
〜お子さんやご高齢の方まで幅広い年齢層、そして競技アスリートの治療実績が定評の鍼灸整骨院です。
特殊治療※を積極的に取り入れています〜
※
*超音波治療
音波が生体組織に照射される際に生じる熱で、温熱作用を発生させ、超音波が到達している範囲を立体的に体の深部まで温めることができます。また骨に低出力の超音波を断続的に発振することで骨折部位に音圧刺激を与え最大で40%骨の癒合を短縮します。
骨折・肉離れ・腫れ・筋硬結などに効果的。
*ハイボルテージ治療
高電圧の電気刺激を深部組織に到達させる療法です。痛みの軽減に大きな効果を発揮します。
ギックリ腰・寝違え・神経痛などに効果的。
*ファンクショナル・カッピング
シリコン製のカップを使って皮膚や筋肉を吸い上げて、揺らしたりスライドさせる事で筋膜の癒着を剥がしていきます。関節可動域改善や筋機能向上に効果的な治療法として、多くのスポーツ選手から支持を得ています。関節拘縮・可動域向上・筋硬結などに効果的。
横浜院
院長 渡部 彰朗
横浜せや鍼灸整骨院
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診療日:月〜金 10:00〜13:00 16:00〜20:30
土 8:00〜12:00
休診日:日曜
プロファイル
1999 年 瀬⾕シニア全国選抜⼤会優勝 ジャイアンツカップ優勝 ⽇本代表アメリカ遠征
2001 年 花咲徳栄⾼校 春季関東⼤会優勝 夏季甲⼦園出場
2003 年 上武⼤学 全⽇本⼤学選⼿権出場
2004 年 全⽇本⼤学選⼿権出場、明治神宮野球⼤会出場
2006 年 全⽇本⼤学野球選⼿権出場、明治神宮野球⼤会出場
2010 年 柔道整復師免許取得
2013 年 さがみが丘整⾻院開業
2015 年 瀬⾕シニア トレーナー帯同
2019 年 横浜せや鍼灸整⾻院 開業 現在に⾄る。
相模が丘院
院長 渡部 真弘先生
さがみが丘整骨院ナベアスリートケア鍼灸マッサージ院
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